チタンとステンレスの違い
ステンレスの成分は鉄(Fe)が50%以上を締め、その他、クロム(Cr)10.5%以上、ニッケル(Ni)が含まれています。
ステンレスは錆びないと言われていますが、錆びないではなく、錆びにくい材料と言えます。
また、他の材料に比べ、使用量が多く一般的にも入手しやすいため、コストを抑えることができます。
タイタンロックはプレートに純チタン、スクリュー・バレットにチタン合金(Ti6AL4V)を使い、それぞれの用途に合わせて材質が選ばれています。
純チタンは名前の通りチタンだけでできたもので、チタン合金(Ti6AL4V)はアルミニウム(Al)とバナジウム(V)などを添加して純チタンより強度をあげたものです。
比重 | ヤング率 | 引張強度 | 耐力 | |
---|---|---|---|---|
純チタン | 4.54 | 106.33 | 340~510 | 0.73 |
チタン合金 | 4.43 | 249.75 | 895以上 | 0.92 |
ステンレス | 8.03 | 198.94 | 588 | 0.45 |
純チタン(プレート)で言うと、ステンレスより軽く、ステンレスに匹敵した強度をもち、ステンレスより耐える材質であることがわかります。
近年急速に利用されてきているチタン。色んな可能性を持っていると言われていますが、本当に優秀なのか?
チタンにもデメリットはあります。
・生体適合性が良いため、骨の融合があり長期留置により抜去が困難になる。
・ステンレスに比べて曲がりやすいため、正しい知識が必要になる。
・原材料が高く加工が難しいため、コストが高い。
タイタンロックは扱う獣医の方たちだけではなく、使う動物たちの負担もできるだけ減らすことを考えてチタンを選んでいます。
「軽い」
小型犬の骨は非常に細く、数ミリの厚さしかありません。
そんな細い骨にプレートをつけるのですから、ステンレスより軽いチタンを選んでいます。
「強い」
チタンはステンレスに匹敵する強さをもち、ステンレス以上に耐える材料です。
軽くても弱ければ意味がありませんから、しっかり強度のあるチタンを選んでいます。
「骨への負担が少ない」
チタンは金属アレルギーを起こしにくいと言われています。
熱伝導率も低いため血行を保ち、骨との相性がいい材料と言えます。
ここまで色々と書きましたが、ステンレスにもメリットはちゃんとあります。
病院と動物、そして飼主にとってベストな医療材料をお選びいただく基準にしていただけたら幸いです。
各地セミナー、展示会の様子を紹介しています。
「軽く」「強く」「錆びない」チタン。
しっかり納得して選んでいただくために、ステンレスとの違い、メリット・デメリットを紹介。